2016年11月21日

アトピー女子と恋愛・結婚

先日、結婚相談所の口コミを見ていたら、こんなコメントを見つけました。

ツヴァイ口コミ.png

文字が小さいので抜粋を下にのせます。

“(前略)こないだ条件マッチングで会うことになった女性会員(入会して)、写真じゃ分からなかったんだけど、実際会ってみたら、重症のアトピーかなんかの皮フ炎で、かきむしったせいか、腕は傷だらけ。指からは、炎症のせいか生々しいほどに血が出ていました。それに顔、首、肌がガサガサ、ごわごわでした。頭髪も、皮フ炎の影響で抜けているせいか、かなり薄い(ウィッグとかかぶらないんかな)。ちゃんと治療してから婚活してほしいなと、正直おもっちゃいました。1時間近くしゃべったんですが、皮フ炎のことが気になって会話に集中できませんでした。病気の方には、申し訳ないけれど、女性で清潔感が無いのは、即アウトかなと。(中略)重度のアトピー(指から血が滲んでいるのは、無理です)も、ちょっとなあっておもったけれど、会話も膨らまなかったし、マナーに欠ける非礼な女性だったので、少ない出会いのチャンスが、これじゃあなって、肩を落として帰路につきました。(後略)”
(出典:婚活サイト


賛否両論あると思いますが、私はこれがアトピー女子に対する男性の偽らざる気持ちなんだな、と思いました。

このコメントを読んで、私は20代の一番アトピーが酷かったときに読んだ、ある女性雑誌にのっていたアトピー性皮膚炎を持っている女性が書いた記事を思い出しました。

雑誌の名前は忘れてしまい、正確な文章も覚えていませんが、だいたい以下のような内容だったと思います。

『私はアトピーを持っています。だいぶ治りましたが、それでも時々湿疹が出たり、ひっかき傷の痕が残っています。私には交際していた男性がいましたが、先日別れました。セックスをすることになって、アトピーのことを彼に言いました。彼は“気にしない”と言ってくれセックスしましたが、後になって彼に“やっぱり気持ち悪い”と言われ、別れることにしました。とても悲しかったです。その後、別の男性と交際することになり、交際する前にアトピーのことを話しました。その男性はアトピーのことを理解してくれ、セックスもしたし、今でも順調な交際を続けています』


恋愛、結婚にはセックスは避けて通れません。
でも、アトピー女子にはこのセックスというハードルがものすごく高いものだとも思います。

湿疹が酷いときは風が吹いても肌がヒリヒリするし、下着も血や浸出液で汚れます。
治りかけのときはフケのような皮膚がはがれ落ちるし、色素沈着した傷跡も残ります。

やはり健康な人には不潔な印象に見えると思いますし(私も兄弟に“不潔だ”と言われたことがあります)、触れ合いたくても肌が痒くて、痛くてそれどころではありません。

そして、私は20歳頃にある決意をしました。
『将来どうなるかわからないけど、恋愛や結婚はできない可能性が高いから、自分でお金を稼いで生きていけるようにしよう』と。


悲壮な決意に思えますか?
でも、冒頭の結婚相談所の口コミも考えると、あながち間違った決意でもなかったと思います。

私も女性雑誌の記事を読んで、『いつか私もアトピーを理解してくれる男性に出会えればいいな』と思いました。
でも、このような男性に出会えるという保証があるわけでもありません。

皮膚科の先生はこうしたアトピー女子の悩みもわかっていらっしゃって、折に触れて「良くなってきたよ。結婚できるよ」と言ってくれました。

でも、私は今も結婚していません。
アトピーが良くなって結婚相手を探そうと思ったときはもう30代になっていて、男性の恋愛や結婚対象にはなりにくい年齢になっていたからです。


アトピーというと、“痒み、痛み”という表に見える症状に目が行きがちです。
でも、私は特に女性の場合、見た目、その先にある恋愛や結婚で悩むことの方が多いと思います。

今は雇用環境も厳しく、独身女性が非正規雇用での就労を繰り返し、貧困に陥りやすいことが指摘されることがあります。
少子化問題では晩婚化・非婚化の問題も取り上げられます。
でも、私をはじめとしたアトピー女子は病気ゆえの見た目で、結婚や出産には問題がないにも関わらず、男性からは恋愛や結婚の対象にされないことが多く、不安定な身分のまま孤独になりやすいと思われます。

私はもし運が良ければ結婚したいと思っています。
でも運良く相手が見つかったとしても、アトピーのことをどう相手に話すか、どうしたら理解してもらえるか、と考えることがあります。


私はこのブログをアトピーで悩んでいる女性のために書いています。
それは病気を持ちながらも生き生きとした、充実した人生を送ってほしいとの願いがあるからなのですが、もう一つの理由として『私のようにアトピーのために若くして恋愛や結婚をあきらめるような辛い思いをしてほしくない』との思いもあります。

アトピー女子にとって恋愛や結婚のハードルは高いです。
でも早めに治療できれば、早めに治るし、その分、恋愛や結婚できる可能性は高くなると思います。
だから、“これを使えばアトピーが治る”とか“夢のような治療法”という言葉に惑わされず、適切な治療に早くつながってほしいと思っています。

そして、家族や男性を含めたアトピー女子の周りの人にぜひ、お願いしたいのです。
アトピー女子は好きでアトピーを患っているわけではありません。
彼女たちは早くきれいな肌に戻りたいと思っています。
そして、勉強をしたり、仕事をしたり、恋愛や結婚もしたいと思っているでしょう。
不潔に見えるかもしれないけど、アトピーという皮膚病にかかっている以上、仕方ないのです。
治れば、きれいな状態に戻るのです。

私のように若い内に恋愛や結婚をあきらめることがないよう、彼女たちの心もサポートしてほしいと思います。

posted by まめれん at 16:21| Comment(0) | TrackBack(0) | アトピー女子の悩み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月09日

やっぱり基本は“パラベンフリー” その6

さて、前回までのお話で、

@化粧品も化学物質の1つであること
A化学物質である以上、化粧品も空気や紫外線にさらされると変質すること

…がわかりました。


では、さらに話は続きます。

Dさん「まあ、そんなことでねえ、保存料なんかを入れることがあるんだけど、もう1つ理由があるんだよね〜。まめちゃん、化粧品とかの成分表って見たことある?」

私「成分表?」

Dさん「薬品は必ずその成分がどれくらい入ってるか、って表示することが法律で決まってるんだけど、化粧品も薬品ほど厳密じゃないけど、入っている成分を表示することになってるんだ。化粧品のビンの裏とかに書いてるんだよ」

私「そうなんですか!」

…そう、私はこの時はじめて“成分表”なるものを知ったのでした!

Dさん「そうなんだ。化粧品なんかを見るとさ、こうこうこういう成分が入ってるって書いてるんだけどさ。あれを見るとね〜。僕の立場からするとちょっとどうかと思うんだよね〜」

私「?」

Dさん「成分表を見たらさ、5個も10個も成分が入っていてさ。あんなに1つの薬品になんでもかんでも入れてるって、ちょっとね〜と思うんだよ」

私「何が問題なんですか?」

Dさん「これも化学で習ったと思うんだけどさ、物質っていうのはいろんなものに触れれば触れるほど、他の原子や分子とくっついちゃうでしょ?」

私「ああ、確かになんかそんなようなことを聞いたことがあります(ちゃんと勉強してないのでうろ覚え)」

Dさん「僕らはさ〜、化学物質が変質しないように、1つの薬品に1つの物質とか、なるべくいろんな物質が混ざらないようにするんだけどね〜。でも、最近の化粧品って“これ一本で化粧水の役割も乳液の役割も”とか言って、本当にたくさん入れててさ〜。あんなに混ぜちゃったら、ビンの中で化学反応起こして変質しちゃうんじゃないかと思うんだよね〜」

私「…そうなんですか」

Dさん「だから、ああいうたくさん成分が入っている化粧品は、入っている成分同士がくっついて変質しないようにパラベンみたいな保存料をたくさん入れるんだよね〜」

私「へ〜」

Dさん「だからね、いくらアトピーにいい、って言っても、いろんな成分が入っている化粧品っていうのはそれなりの保存料が入っているんだよ。そして肌の刺激になって、せっかく肌にいい成分も入っているのに、かえって肌に良くないことがあるんだよ〜」

私「ところでパラベンってそんなに肌に悪いんですか?」

Dさん「パラベンっていうのは良く使われる保存料なんだよ。非常に優秀でね、それ自体はそんなに体に悪さはしないんだよ。保存料なんていうのは今は食べ物にもなんにでも入っているしね。でもね〜、さっき言ったと通り、化粧品会社は1つの薬品にたくさんいろんな成分を入れるだろ?そうするとそれに比例して化粧品も化学物質として不安定になるから、たくさんパラベンなんかの保存料を入れるだろ?そうすると、パラベンでもなんでも少しの量ならなんでもないけど、たくさん入っている化粧品を肌につけたら、それだけたくさんのパラベンを肌につけることになって、そうすると肌に刺激んあることがあるんだよ。だから、まめちゃんが行った病院の先生が“パラベンが入った化粧品は使うな”って言うことになるんだよな〜」

私「そういうことだったのか〜…」


ここまでをまとめると、こうなります。

@化学物質はいろいろな分子(成分)に長期間触れると、原子や分子同士がくっついて変質することがある。
A成分がたくさん入っていれば入っているほど薬品は不安定になり、変質しやすくなる。
B変質しやすくなった薬品を安定させるために、パラベンなどの保存料をたくさん入れる。
C少量では問題ないパラベンが刺激になって湿疹などの原因になる。

つまり、成分表を見て、たくさん成分が入っていれば入っているほど、パラベンがたくさん入っていて肌に良くない…ということなのです。

全然、知りませんでした…。


私「じゃあ、私はどういう化粧品を選べばいいですか?」

Dさん「そうだねえ…。まずパラベンが入っているのがだめ、って言われてるなら入ってないのを選ぶしかないけど、今はどんなものにでもパラベン入ってるからなあ。まあ、成分表に書かれている数が少なければ、それだけパラベンの量は少ないと思うから、なるべく成分表に書かれている成分の数が少ないものを選ぶといいよ」

私「えー、じゃあ“皮膚科医が作った”とかいう宣伝文句はなんなんですか?」

Dさん「僕もそれはよくわかんないけど、薬学やってる人間の方が医者よりも薬品には詳しいと思うけどねえ…」

私「そうですか…」


…全然、知らなかった化粧品の仕組みと、パラベンの役割。
そして、成分表の見方と化粧品の選び方…。
さすが、確かな知識に裏打ちされた薬学からの知見には驚かざると得ませんでした…。

そして、さらに驚きの事実が。


私「どうしてDさんは薬だけじゃなく、化粧品にも詳しいんですか?」

Dさん「だって頼まれるんだもん。“この薬品にはこれこれ、こういう成分が入っていると表示されていますが、ちゃんとその成分が入ってるか調べてくれませんか?”ってね。それで、薬品をいろいろ分析して、ちゃんとその成分が入っているかどうか調べるんだよ。じゃないと、会社が嘘ついてその成分を入れてなかったり、違う成分を入れてたら大変でしょ」

私「しぇ〜、そういうことがあるんですね(^▽^;)知らなかったあ〜」


(以下、続きます…)

posted by まめれん at 19:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 化粧品(スキンケア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月08日

やっぱり基本は“パラベンフリー” その5

さて、2人の皮膚科のお医者さんに「パラベンが入っている化粧品は使っちゃだめ」と言われてしまった私…。

『じゃあ、一体私はどの化粧品を使えばいいの?』
『アトピー用の化粧品も使えないんじゃ、どうすればいいの?』

すっかり途方に暮れてしまいました。
そして、その折に叔父が実は薬学博士で詳しいと知り、ある日、身内の集まりのために叔父のDさん宅に行ったついでにパラベンについて聞くことになりました…。

※ここからはまとめず、当時の会話を思い出せる限りそのまま書いていきます。
読みづらかったらすみません。
高校の化学(ばけがく)の知識を持っているとわかりやすいと思います。



私「Dさん、私病院の先生に『パラベンが入った化粧品は使っちゃだめ』って言われたんです。アトピーに良くないって。どういう化粧品を使ったらいいかわからなくなって…。パラベンって何なんですか?」

俄然、色めき立つDさん。
若い人に自分の専門の話をするのが大好きなDさんは、早速、化学の講義をその場で始めました。

Dさん「あのねえ、まめちゃん。その先生方の言ってることは本当だよ。パラベンが入っている化粧品はまめちゃんみたいな肌が弱い人は使っちゃだめだね〜」

私「えー。どうしてですか?」

Dさん「まめちゃんは高校で化学を勉強したからわかると思うけど、まず世の中の物はね全部化学物質なんだよ〜。つまりこう、原子と原子がくっついてね〜、その組み合わせでいろいろな物質の性質が決まるって習ったろ〜」

私「はあ…確かに(私、大学受験のために化学勉強したら、学校で勉強したわけじゃないけど…)」

Dさん「世の中の物はみんなそうなんだよ。自然にあるものもそうだし、人工的に作られたものもあるし。それが病気の治療に役立つ場合は“薬”になるし、人間の体に悪ければ“毒”になるし。僕は薬学博士だから、病気の役に立つ化学物質の研究をしていた、ってことになるんだ〜」

私「はあ、なるほど」

Dさん「それでね、まめちゃんは勉強しているから知っていると思うけど、分子には安定なものと不安定なもんがあるだろう?」

私「あー、そうでしたね」

Dさん「そういう不安定な分子っていうのは、簡単に酸素とくっついたりして性質が変わっちゃうんだよな〜。それを防ぐためにパラベンみたいな保存料が入ってるんだよね〜」

私「へー、そうなんですか」


ここで、化学を勉強したことがない人のために…。

高校で化学を勉強したことがある人なら、一度は聞いたことがある“原子”と“分子”。
そして、原子の組み合わせによって性質が変わること。

これを二酸化炭素と一酸化炭素でおさらいしてみましょう。

まず、二酸化炭素の化学式はCO2。
炭素という原子(C)1個に酸素という原子(O)が2個くっついている分子ということです。

次に、一酸化炭素の化学式はCO。
炭素という原子(C)1個に酸素という原子(O)が1個くっついている分子ということです。

この2つの分子は同じ2種類の原子同士の組み合わせですが、数が違うため性質が違います。

まず二酸化炭素(CO2)は安定した分子です。
そのため、あまり変化はしません。

一方、一酸化炭素(CO)は非常に不安定な分子です。
そのため、他の酸素原子(O)などと結びついてすぐに違う分子になりやすい、という性質を持っています。

みなさん、“一酸化炭素中毒”って聞いたことがないでしょうか?
これは体内に取り込まれた一酸化炭素(CO)が血液中のヘモグロビンとくっついて、死んでしまうことです。
※詳しくはこちら→

このように、化学物質には安定したものと不安定なものがあり、不安定なものは他の原子などとくっつきやすく、性質も変化してしまうことが多いのです。


話戻って…。

Dさん「でね、化学物質は不安定なものだけじゃなく、安定したものも時間が経つと性質が変わることがあるんだよ。特に酸素と紫外線には注意なんだ」

私「鉄がさびちゃうみたいにですか?」

Dさん「そうそう。いくら安定した物質って言ってもね、長い間、空気にさらしとけば空気中の酸素とくっついて性質が変わっちゃうし、直射日光に当てていれば紫外線で変質しちゃう。だから、薬とかは1錠ずつヒートに入って飲むたび出すようになっているし、昔は紫外線で変質するのを防ぐために薬品を茶色のビンに入れてたんだよな〜」

私「なるほど〜」

Dさん「化粧品でも色のついたビンに入っているものがあるでしょ?」

私「はい、いろいろありますね」

Dさん「あれは単にデザインとかじゃなくって、紫外線で中身を変質させないために色をつけている場合もあるんだ。だから、そういう化粧品は透明のボトルなんかに入れて使っちゃいけないんだよね〜」

私「へー、そうだったんですか…」


Dさんが話す化粧品の驚きの事実…。
まだまだ続きます…。
posted by まめれん at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 化粧品(スキンケア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月04日

やっぱり基本は“パラベンフリー” その4

私が脱ステロイド剤治療を開始し、それがつらくて転院を考えていた時、ようやく世間一般に“アトピー性皮膚炎”という大変な病気がある、ということが知られるようになりました。

そして、いろいろな製薬会社や化粧品会社が、“アトピーでも使えるシャンプー”とか“皮膚科の医者が考えたアトピーの人用の化粧水”なるものが登場し始めたのです。

「これを使ったらアトピーが治るのかな…」

そう思って、私もそうしたシャンプーや石けん、化粧水を買って使い始めました。

初めて買ったアトピー用化粧水はBという名前(批判になるので、ここでは商品名を伏せます)のシリーズでした。
この化粧品シリーズは今でもドラッグストアなどで“アトピー用化粧品”として売られています。


さて、話は戻って、脱ステロイド剤治療がつらくなった私は、ある日このBというシリーズの化粧水、シャンプーなどを持って、C総合病院という公立病院の皮膚科にかかりました。
そこの皮膚科はアトピー性皮膚炎の治療に実績があると本で読んで知ったからです。

そして、診察のとき抱えていった化粧品やシャンプーをお医者さんに見せ、「私、こういうアトピー用化粧品やシャンプーを使っているんですが、どうですか?」と聞いたところ…。

「だめだよ!こんなもの!アトピー用って言ったってパラベンが入ってるんだから肌の刺激になって余計アトピーが悪くなるだけだよ!」

と、一蹴されてしまったのです…。

『アトピー用の化粧品でもだめってどういうこと?』
『そもそもパラベンってなに?』

私は混乱してしまいました。
本当はいろいろ質問したかったけど、そのお医者しゃんは気難しく私はもう一度診察を受けたいとは思いませんでした。

そうして、“パラベン”という謎を抱えたまま、元のA皮膚科に戻り、C総合病院での経緯を話したのです。

すると、A皮膚科のお医者さんもC総合病院のお医者さんと同じことを言います。

「その先生の言ってることは正しいよ。いくら肌に優しい、っていっても化粧品とか洗剤にはパラベンが入ってるんだから、そういうのは使っちゃダメ。お湯で流すだけでも汚れは落ちるし、アトピーの人は皮膚が薄いんだから石けんで洗うだけで十分だよ」

やっぱり“パラベン”ダメだし…。

『なんで、2人ともパラベンはダメって言うんだろう?』
『パラベンって一体何なんだろう…?』
『私はどの化粧品や洗剤を使ったらいいんだろう…?』


そうした疑問を抱えたまま、A皮膚科で治療を続ける毎日。
ある日、身内の集まりに行くことになった時でした。

母が「Dさんに聞いてみたら。あの人、薬学博士なんだから。大学病院で働いた経験もあるし、いろいろ教えてくれるかもよ」

そう、そのDさんというのは私の身内で薬学博士の叔父だったのです。
そして、Dさんの家に行き、Dさんから“パラベンがどういうものなのか”“どうやって肌に良い化粧品や洗剤を選べばいいのか”聞くことになったのです。

(以下、続きます…)



posted by まめれん at 20:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 化粧品(スキンケア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やっぱり基本は“パラベンフリー” その3

藁をもすがる思いでたどり着いたA皮膚科。
そこでは徹底された“脱ステロイド剤”療法が行われていました。

初めて診察に行ったとき、主治医からは今まで使っていたステロイド剤を手放すよう言われ、ステロイド剤をやめた時の反動で湿疹が酷くなること、でもそれは一時的で体が慣れれば治ること…などを説明されました。

私は半信半疑でしたが他に頼るところもなく、とりあえず指示に従って今まで使っていたステロイド剤を手放し、赤ちゃんに処方されるごく弱いステロイド剤入りの軟膏とかゆみどめの内服薬を処方してもらいました。

しかし、脱ステロイド剤の反動は思った以上でした。

ただでさえ酷い湿疹なのに、なんとか抑えていたステロイド剤を使わなくなったわけですから、それこそ全身に広がって、やけどしたのか皮膚が一皮むけたのか…というくらいになったのです。

お風呂に入ってもかゆいし痛いし、下着は血や浸出液で汚れるし、寝ても覚めても“かゆい”“痛い”の毎日でした。
夜も眠れなくなり、うつ病にもなったのです。

治療方針が正しいことは知っていましたが、あまりにもつらい毎日でした。
一番つらかったのは、同じ年頃の女の子がかわいらしくおしゃれをしている姿を見ているときです。
「私もアトピーでなければ、みんなと同じようにおしゃれを楽しめたのかな…」と思い、涙にくれる日々もありました。


そして、ある日、私はもう一度ステロイド剤を使って楽になりたいと思って、病院を変えることにしたのです。

ある化粧品を持って…。

(以下、続きます…)
posted by まめれん at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 化粧品(スキンケア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やっぱり基本は“パラベンフリー” その2

さて、時間を戻して、私がまだアトピー治療の真っただ中にいたときのお話をします。

私は生まれつきアレルギー体質で、小さい頃から湿疹が絶えませんでした。
昔は今ほどアトピー性皮膚炎という病名が一般的知られておらず、病院に行っても「飛び火だね」と言われて、軟膏を処方されてお終いでした。

それでも湿疹がでるのは小さな範囲で、年に1〜2度くらい。
小学校までは湿疹に困ることもなく、普通に遊んでいたと思います。

酷くなったのは中学校くらいからです。
顔にやひじの裏にできた湿疹が治らなくなり、近くの皮膚科に行ったところ“アトピー性皮膚炎だね”と言われました。この時、ステロイド剤を処方され、ここから私の本格的なステロイド使用が始まります。

中学校っていうのは年頃ですから、さすがの私も小学校の時のように「まあ、いつか治るか」とのんびりできませんでした。
本格的な化粧まではいかないものの、香りのよいシャンプーや整髪料なんかを使ってみたい年頃だったのです。

でも、なかなか湿疹が治らず、中学校からステロイド剤を手放せなくなりました。
当時はまたステロイド剤の副作用も認識されていない時だったので、病院の診察はお医者さんがちょっと私の肌を見てはステロイド剤を処方するだけ、の繰り返し。
どういう風にステロイドを剤を使用していいかも指導されていなかったので、毎日かゆくなったらつける、かゆくなったらつける、を続けていたのです。

そして高校を卒業する頃にはステロイド剤の効果もなくなっていき、湿疹が全身に広がっていました。
頭はいつもかさぶたのようなフケでいっぱい、背中やいわゆるデリケートソーンにも出るようになり、勉強どころではなくなっていたのです。

このままではいけない…。
でも、どうしたらいいのかわからない…。

そんな時、同級生が“脱ステロイド剤”でアトピーを治す皮膚科、今も通院しているA皮膚科を教えてくれたのです。

(以下、続きます…)
posted by まめれん at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 化粧品(スキンケア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月03日

やっぱり基本は“パラベンフリー” その1

また更新に時間が空いてしまいました。
このブログを始めて早10年…?

就職し、仕事やプライベートが忙しくなり、かなりおろそかになっています。

そんな中、最近薬学などの専門家が化粧品などのコスメに関する意見を書籍やネットの記事などで見る機会があり、興味深く拝見していました。


このブログの最初の記事にもある通り、私がこのブログを書き始めたきっかけは自分のアトピー性皮膚炎と、化粧品の選び方について同じ病気を持つ人と情報共有したかったからです。

特に身内に薬学博士がおり、その人から化粧品の選び方を薬学の視点から教えてもらったことがきっかけでした。


今はたくさんの情報をネットで見ることができるので、アトピー性皮膚炎をお持ちであれば、参考になる情報を誰でも見ることができます。
しかし、私がアトピー性皮膚炎で一番苦しんでいた時期はまだネットも発達しておらず、薬学の視点から化粧品の選び方を教えてもらえる機会はほとんどありませんでした。
そういう意味では、私は非常にラッキーだったのだと思います。

あれから10年以上の月日が経ち、私のアトピーは完全に…とまではいってませんが、ほとんど気にならなくなり、普通の生活を送っています。

肌の調子が良くなってからいろいろなコスメに挑戦することもできました。
もちろん、合わなかったコスメもあります。

そうして試行錯誤しているうちに、最近いろいろな薬学専門家が化粧品について意見を述べているのを見るようになったのです。


さて、私自身びっくりするのですが、今でも“アトピー”“パラベン”でググると、このブログの“基本はノンパラベン”という記事が上位に表示されます。
もう、書いてから10年以上経つ記事なのですが、未だに関心を持って読まれているのかもしれません。

一方、最近よく見る薬学専門家の化粧品についての意見には「パラベンを否定するのは間違っている」という見解もあります。
お医者さんの中にも「アトピーでもパラベンを使って問題ない」とする人もおられるようですね…。

ただ、私個人の経験からすると、やっぱりアトピー性皮膚炎の人はパラベンを避けた方がいいと思っています。
私は薬学の専門家ではないので、専門的に彼らの意見に対抗することはできません。

しかし、アトピー闘病歴は20年以上。
その間、パラベン使用、パラベンフリー(私は“ノンパラベン”と書いていましたが、今は“パラベンフリー”の方が使われることが多いので、以降こちらを使います)の化粧品両方を使ってきましたが、やはりパラベンフリーの化粧品を使っているときの方がかゆみや湿疹も出ず、肌の調子が良かったからです。

また、私の身内の薬学博士のアドバイスも未だに意味があると思っているからです。
身内の薬学博士は単なる薬学専門家ではありませんでした。

その人は日本分析薬学会の会員で、研究を行い、とある国公立大学の大学病院で働いていました。大学では教鞭を取り、病気や処方薬、効能と副作用など非常に深い経験と知識を持っていました。

そうした人が教えてくれた化粧品にまつわる様々な知識。
純粋に科学に裏打ちされた知識だったのです。


時が経ち、科学も進歩し、現状は当時の知識とは若干違うところもあるのかもしれません。
でも、科学の基本はそうそう変わらないと思っています。


身内は今年他界し、いろいろな薬学専門家が化粧品の様々な情報を発信するようになって、時代の変化を感じずにはいられません。

そして、こういう機会だからこそ、身内がどういう理論の基に“パラベンフリー”の化粧品を勧めるにいたったのか、当時の話を振り返り、これからどうのように化粧品と付き合っていけばよいか考えてみたいと思います。

(以下、次回に続きます…)
posted by まめれん at 17:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 化粧品(スキンケア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月07日

療養中は読書の時間

アトピーが重症化すると、ただの湿疹、肌荒れどころではなくなります。

お風呂、着替え、勉強、仕事…。
かゆみや痛みで、日常の活動がとても制限されます。

私はステロイドを抜くときに重症化して、アトピーが全身に広がり、
起きて活動することも、食べることもつらくなった時期がありました。
もちろん、学校どころでありません。
毎日が症状との戦いでした。

かゆみや痛みのつらさで、一日中、寝ていることが多く、
健康な人が普通にできることが、ほとんどできなくなりました…。


そんな日々の中で、唯一できたのがテレビゲームと音楽鑑賞、そして読書でした。


やりたいことがいっぱいあるのに、体を動かすのが苦痛でなにもできない。
就職など、将来に対する不安もありました。

そうした生活の中で、唯一将来につながることでできたのが“読書”でした。
そして、この時の“読書”が今でも仕事や自立生活の役に立っています。


体を思うように動かせなかったとき、私は布団の中で本を読み漁っていました。

本はいつでもそばにいてくれます。
そして、体調が良くなって読みたくなったとき、いつでも本を開けば勉強をすることができます。

学校の授業のように姿勢を正していなければならないとか、
途中で抜け出したらダメだとか、
そういうルールはありません。

いつでも、好きなときに、好きなだけ勉強をさせてくれるもの。
それが“読書”でした。


症状が一番重かったとき、私は体調の良いとき本屋さんに行って、興味のある本を買い、
体がつらいときは布団の中で横になってひたすら本を読んでいました。


このときの読書のおかげで、私は文章を読む力がつき、国語力が高まったと思います。
人生の中で、このときほどゆっくり本を読めたときもありませんでした。


アトピーが重症化するとできなくなることが多いですが、本を読むことはできます。
そして、本を読むことはとても勉強になるし、その後の人生に必ず役に立ちます。

いつかアトピーが良くなって体を思う存分動かせるときのために、
みなさんも療養中は読書に没頭してみてはいかがでしょうか(*´▽`*)。


posted by まめれん at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 療養中の過ごし方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月30日

アトピーにも療養期間を

アトピー性皮ふ炎は“単なる湿疹、命に別状ない”と思われがちです。

でも、アトピーを持っている本人は毎日、毎日かゆみや痛み、
そして、精神的な苦痛の連続で大変な思いをしています。

一般的に、病気には“急性期”“回復期”という考え方があります。
一番、病状が悪い“急性期”は患者さんは仕事や家事、勉強を後回しにし、治療に専念しなければなりません。

体に負担になることは一切避け、安静を図るのもこの時期です。
お医者さん、看護師さん、家族、みんなが理解して、患者さんを手伝いますよね。


ところが、アトピーの場合は“命に別状がない”との考えから、“アトピーで仕事や勉強を後回しにする必要はない”とか“休養や安静なんて必要ない”と思われ、病状がひどくなっても、休養を取ることがまわりの人に理解されないことが多いと思います。


でも私は、アトピーが一番重症なとき、つまり、一般の病気でいう“急性期”には、たとえ命に別状がないとしても、休養や安静が必要だと思っています。

仕事や家事、勉強を後回しにしても“今、しんどい状況からあらゆる手を尽くして抜け出さなければならない時期”というのが、アトピーにもあると思うのです。


私が一番、アトピーがひどかったときは、食事のときのはしの上げ下げすらつらく、夜も痛みやかゆみで眠れず、勉強にも集中できませんでした。

お風呂に入るのにも一苦労で、毎日の最低限の生活を送るのもやっと、ということが1年以上あったのです。

特に、ステロイドを抜いている最中は症状が悪化しやすく、身体的にも精神的にも一番しんどく、消耗した時期だったと思います。

しかし、家族は“アトピーなんて命に別状がない”との考えから、私が休養を取ったり、安静にして横になっていることを良く思っていませんでした。


今、うつ病が広く社会に知れ渡るようになって、“うつ病には十分な休養と療養が必要”という考えが当たり前になっています。


私は“アトピーにも休養や療養が必要。家族やまわりの人に、アトピーにも急性期があり、休養や安静を取るための療養期間が必要だということを理解してほしい”と思っています。
posted by まめれん at 20:12| Comment(0) | TrackBack(0) | アトピー性皮ふ炎の治療ついて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月29日

新しいヘアコンディショナー探しをします

7年ぶりにブログの更新したら、10年以上愛用していたヘアコンディショナーが販売終了していたことに気づきました…ガーン…

(詳しくはこちら→http://www.ishizawa-lab.co.jp/islabo/treat.html

いろいろ、吟味に吟味を重ね、愛用していただけに…残念です。
こんなに自分の肌と相性の良いヘアコンディショナーもなかったのですが…。


ということで、気持ちの切り替えて、さっそく新しいヘアコンディショナーを探しに行きましょう(笑)。


以前、“全ては化学薬品”でも書いた通り、私の新しいヘアコンディショナーを探す基準は

@入っている成分が少ないこと
A防腐剤が少ないこと(パラベンは不可)

です。


さらに、成分表を見るときに気をつけなければならないのが、“入っている成分が書かれている順番”です。


これも薬学博士に聞いた話なのですが、
「化粧品や薬品の成分は必ず、“入っている量が多い順番”で書かれている。だから、成分表を見て防腐剤が先に書かれていたら、たくさん入っている可能性があるから、書かれている順番にも気をつけなさい」
ということでした。


へー、そうだったんだ。


たとえば、前回取り上げた天使の美肌水超しっとりの成分表には…

天使の化粧水成分.jpg

このように@水、Aグリセリン、B尿素、Cヒアルロン酸Naと書かれています。

ふむふむ…つまり、天使の美肌水超しっとりに入っている成分は、
一番多いのが水、次にグリセリン、3番目に尿素、そして一番少ないのがヒアルロン酸Naということになりますね。


この基準に照らし合わせると、防腐剤を避けるためには

“成分表に表示されているかどうか”

そして

“成分表に表示されている順番が先か後か”

を確認する必要がある、ということになります。


ヘアケア商品はどうしても防腐剤が避けられないので、できるだけ防腐剤が成分表の後に書かれているものを探した方がよさそうです。

そんなこんなで、しばらく近くのドラッグストアなどを見て回ります。
良いヘアコンディショナーに出会えると良いなあ…。
posted by まめれん at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ヘアケア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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